冠詞の問題

冠詞の問題

英語の文法で一番釈然としないのは、冠詞ではありませんか?
英語だと article。
aとか、anとか、the なんて言うアレですね。
なぜ釈然としないのか?・・・それは日本語にその概念が無いからでしょうかね?

とは言え、学ばにゃならん言葉にその概念があるんだからねぇ・・・困りますよね。

冠詞ですけど、あまり神経質になると言葉が出てきません。
会話の際には、すっかり忘れましょう。
変な冠詞の使い方を指摘されたら、その話題で盛り上がればいいんじゃないかな。
突っ込まれても、
「日本語には無いもんね」
と開き直ればよろしい。

問題は、文章を英語で書くときです。
何と言っても文章は残りますからね。
・・・と悩んでいる僕なんですけど、先日「日本人の英語」なる本を読みました。

初版が1988年だから、もう30年前の本だけど未だに読まれておりますね。

不定冠詞の章に

YEBISU,  THE  LEGENDARY  CHARACTER,
BRINGS YOU A GOOD LUCK.

〈中略〉

私にとっては、このスローガンを作った人は一体どういう発想でわざわざ
“luck”に“a”をつけたのかをどうしても知りたかったのである,その人は,これといった形のない,概念的な具象の“luck”(運)をどうやって数えるつもりで“a”を入れたのか,”a luck”は「運一個」というつもりで文を作ったのか、私はとても不思議に思っていた.

とある。
今ではプレミアムビールとされている、YEBISUのカン表示だけれど、僕的感覚だと
「“ささやかな幸せ”的な幸運一個なんだよ」
と言いたい感じがしますね。

この缶ビールの表記は、「87・07・下」の生産から a good luckでなくちゃんと good luck と ” a ” が消えたらしい。

ちなみに僕は気になったので、現在売られているYEBISUの缶の表示を見たけど、全く違う文章でした。

さて、不定冠詞についてマーク・ピーターセン先生は、以下の様に解説しておられます。

日本の英文法書では ”a (an)”の「用法と不使用」を論じるとき「名詞にaがつくかつかないか」あるいは「名詞にaをつけるかつけないか」の問題として取り上げるのが普通である.ところが,これは非現実的で,とても誤解を招く言い方である.

そして、

英語で話すとき―――ものを書くときも,考えるときも―――先行して意味的カテゴリーを決まるのは名詞でなく,a の有無である.そのカテゴリーに適切な名詞が選ばれるのはその次である.

そうすると、先のGOOD LUCKを
「“ささやかな幸せ”的な幸運一個」
だとすれば、
a piece of good luck
とか
a stroke of good luck
とすれば、良いのでしょうか?
・・・

しかし冠詞は手強いなーとは思う反面、
「あんな大手ビール会社だって、英語で間違うんだ」
と思えば、ミスを恐れて話さない日本人には励み?になるかも知れませんよ。

マーク・ピーターセン先生は、ご自身が「日本語が嫌い」と日本語で叫んだ経験をもとに、

“ read , read , read “ の上にさらに “ write, write, write “ のあまり,フラストレーションが高まってきて,頭がおかしくなり,” I hate English! “とつい英語で叫んでしまうくらい,英語の「頭脳環境」に入ってみてほしいと思う.

とアドバイスされています。

ウー・・・uh・・・Oh, No !

ということでまた次回!
See you next time!




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