食事の話 ベジタリアン

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ベジタリアンにはご注意を

日本で、「私はベジタリアンなので魚料理は食べられません」という人はごく少数だろう。
ところが、海外ではベジタリアンは非常に多いのだ。

多くは宗教上の問題なので、おいしいて安全であれば何でもOKという訳にはいかない。
日本の多くのグルメ番組では、素材が良い・見た目が良い・料理法が良い・なかなか手に入らない、そして「食べてみておいしい」が多くのシナリオだが、ベジタリアンが肉を食べないことは、その人の人生観であり、自分の生き方の問題であって、うまいまずいだけの感覚の問題ではないのだ。

だから食事をしている時に、使っている脳みその部分が違うのだ・・・多分。
ところが、中にはそれほど強固な意志を持っていない人もいて、ベジタリアンだったけど日本に来てからベジタリアンじゃなくなりましたなんて言う人も結構いるみたいだ。

僕の感覚だと、ベジタリアンの人たちは、生活レベルの高い もしくは 高かった環境で育った人が多いように思う。
そりゃ 食うか飢え死にかの状況下では、ベジタリアンだとも言い続けられないよね。

ところで、ベジタリアン(Vegetarian)の多くは、卵やミルクは食べるが、ビーガン(Vegan)はそれすら食べない。

vegan /someone who does not eat any animal products at all, such as meat, fish, eggs, cheese, or milk (LONGMAN Exams Dictionary)

したがってベジタリアンの人を日本に招くのは結構大変なのです。

以前10人のインドのお客さんを日本に招いて2週間ほど対応したことがある。10人の内6人がベジタリアンで、全員日本は初めてであった。
1週間ほどたって、マイクロバスに乗り茨城県の海沿いにある加工工場に視察に行った時のこと。

準備段階では、常磐自動車道のサービスエリアで食事をした後にその工場へいく予定だったのだが、予定より早くサービスエリアに着いた為もあってインドの人たちは「まだ腹減ってなーい!」と主張したのであった。
まあ、インドではお昼休みは1時からの所が多く、日本人のお昼休みと1時間のずれがあるしね。
それじゃもう少し訪問する工場に近いところまで行こうということになった。
しかし、この人数が入れるようなファミリーレストランや蕎麦屋は全くなく、仕方なく魚センターで食事をすることに。

まあ当然のことながら、そこの食堂では、「本日のお刺身定食」が売りだったのだ。
ベジタリアンのみなさんにはどうにか、蕎麦を食べていただきましたが、「生ものにはソウルが宿っている」と真剣な目つきでおっしゃられて、当然刺身定食を食べている僕はとっても困惑したのでありました。

なので、ベジタリアンと聞いて生野菜のサラダ出せばいいってもんではありません。
かなり難しいのだ。

そんな経験をした僕ですが、先日インドのお客さんと食事をする機会があった。
僕らは心配なので、食べ物について予め質問しておいた。そしたら「寿司」も「刺し身」もOKとのこと。

予約していた料理屋に入り、さあ食事をしようという時に、そのお客様は「今日は木曜日だからベジタリアンなんだ」と主張するではありませんか。
結局、「刺し身」や「うなぎ」や「野菜以外の天ぷら」には手をお付けになりませんでした。

ホント、ベジタリアンの方をおもてなしするのは大変なのだ。
皆さんも「ベジタリアンにはご注意を」です。







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