寿司の食べ方を英語で
最近は和食の世界的ブームで、寿司は特に欧州の人たちに人気がありますね。
先日もイタリアのお客さんですけど、昼食に和食のファミレスに連れて行きました。
やっぱり、みんな寿司のランチを頼むんです。
でも日本人と違う所は、寿司のランチの写真を指さしながら、「この小さいエビ(甘エビ)はいらんからサーモンにしろ」などというんです。
ウエイトレスのお姉さんの目には困惑の色がキラッと光るんですが、
「確認してまいります」
と言って戻ってくると
「大丈夫です」
と、、、
何が大丈夫なのかは良く分かりませんが、同じく困惑して眺めている僕たち日本人は、ホッとしたりなんかしますね。
「ネタで値段が違うんだから 寿司の種類は変えれないんだよ!」
「出された通りに食べるのが日本人のスタイルなんだ!」
と言いたいところですが、、、まあ相手はお客様ですから、
こちらは日本人特有の怪しげな笑顔で「サーモンお好きですか?」などとお茶を濁すわけです。
まあ、欧州の大きな町の駅前には回転寿司の店がある時代ですから、彼らも日本で寿司を食べることを楽しみにしているんじゃないかな。
一方、寿司と刺身の差が分からない外国人の人たちもいますね。寿司も刺身も生の魚を食べるという点では同じです。でもまあそれだけでもショッキングな食べ物だという感じ。
英語で寿司を説明しましょ
江戸前のお寿司屋さんに入ると、にぎり寿司 と ちらし寿司 に大きく分かれますね。
にぎり寿司でもちらし寿司でも、酢飯の上に生の魚や玉子等が乗っているのは変わりません。
英語で説明しようとすると、、、
酢飯は英語だと
vinegared rice
なので、 Sushi consists of vinegared rice and a topping. という感じですね。
にぎり寿司は、一口大なので a bite-sized serving of vinegared rice で出されると言えばよろしい。
じゃあちらし寿司は、、、
vinegared rice in a box or bowl with a variety of ingredients
あたりが使えそうですね。
一口大ではなく、boxかbowlの酢飯に色々な食材がのっているって感じですね。
寿司を食べる順序
じゃあ寿司は、どういう順序で食べるのかという今回の命題は、
「味の薄い順から濃い順へ」が基本みたいです。
理由は、その方が自然に味や香りが楽しめるから。
start with light tasting :味の軽いものから始めて
move on to something more rich or fatty :味の濃く脂の乗ったものへ移る
あたりの言い回しでいいでしょう。
この食べる順序を調べてみましたが、堂々とこうすべきだと言ってる人は見あたりませんでした。
あの食通の池波正太郎さんの男の作法 (新潮文庫)では、食べる順序よりもトロばかり食べてはイカンとおっしゃっています。
鮨屋へ行って、金さえ払えばよかろうというのでトロばっかり食べているやつもダメなんだよ。
と食通でありながら、別の次元から教訓をたれております。流石。
また、英語で紹介する寿司ハンドブックでは、
寿司を食べる順番には決まりがあると思われがちだが、実際にはそのようなものはない。好きな順番で注文できるのが寿司のいいところである。
It is widely thought that a set order exists for eating sushi but actually there is no such thing. Being able to order what you want when you want to is the good thing about eating at a sushi restaurant.
・order what you want when you want to:好きな時に好きなものを注文する
また、寿司屋での振る舞いについて
料理人と向かい合うスタイルだけに、出された寿司はなるべく早く食べることも大事なポイントだ。
As the chef is positioned very close to customers, when sushi is put in front of you, eating it promptly is actually quite an important point.
・promptly:即座に
・quite:非常に
これって料理人が影に隠れて出てこない西洋料理とは違う所ですね。
ぜひ強調していいポイントかもしれません。
池波正太郎さんも
鮨屋に行っていやな顔をされるというのは、握った鮨を前に置いたまま長々とビールか何かを飲みながらしゃべって、まあ、重役の悪口を言ったりなんかしているやつね。
と言われてます。流石、お寿司屋さんの気持ちもお見通しです。
今回は、お寿司の話題を取り上げましたが、
良く考えると、僕はカウンターに座って長々とビールを飲んだなんて、
遠い目線になる位昔の独身時代だけじゃなかったか、、、
「中トロちょうだい」
なーんて言って週末のお寿司屋さんでビール飲んだことも確かにありました。
でもですよ、今は 志賀直哉の「小僧の神様」に出てくるあの小僧、、、
(確か、仙吉でしたね)のように鮪の寿司に手が出せないのであります。
年を重ねると小僧と同じ境遇に近づいている実感!あなたにはありませんか?
ぜひ僕らにも神様が現れるように祈りましょう。
もしかしてそんなの僕だけ?