50代から学ぶ英会話

プルースト効果

プルースト効果

先日、会社の海外営業所のメンバーの会議に参加しました。
今までこういった会議を日本国内で実施したことはあまりなかったけど、私の勤めているような小さな会社でもグローバル化の波は押し寄せているんです。

さて、その会議の中でアメリカの営業所の責任者が、レポートを発表する時のこと。
アメリカに赴任してから10年近い彼(もちろん日本人です)は、売上金額の読み間違い(もちろん日本語です)を数回繰り返しました。

億、千万、百万のところの単位を読み間違える・・・のを繰り返し、ついに
「ミリオン(million)で話していいですか?」
などと言いだす始末でした。

さて、長く海外に赴任している彼の様な人たちの一番の悩みは何か?
それは子供の教育と進路だと思います。

・いつの段階で子供を日本に帰すか?
・このままでいくと、子供がどんどんネイティブになって、日本語が怪しくなっていく。
・将来、赴任が終わり日本に帰る際に、日本での生活や将来の進路に影響してしまう。

・・・

まあ、海外で家族と同居するのが難しい国では、単身で頑張るしかない場合もあるでしょうが、それはそれで父親としての関わりをもてない悩みも大きいでしょう。

そんな思いをして奮闘しているお父さんたち・・・頑張ってくださいね。

逆に子供の立場から見ると、、、
僕の同僚に親の海外赴任に伴って海外で幼い頃を過ごしたのが何人かいます。
海外営業を職業としているのは、やはり幼い頃親と過ごした 海外と関わりたいという思いが強いからでしょう。

その内の一人は5歳までロンドンで育ったんですが、先日仲間との飲み会でイギリスの天気の話題になった時、
「雨の匂いは、幼いころ過ごしたロンドンを思い出すんです」
などと僕みたいなオヤジからは絶対出てこない、カッコいい事を言っとりました。

確かに幼いころの思いは、匂いと結びつくことが多いですよね。

Proust Effect

匂いが記憶と結びついていて、匂いを嗅ぐと昔の記憶を呼び起こすことを
Proust Effect と言うらしいんです。
「Proustの効果」と直訳できるけど、Proustとは「失われた時を求めて」で知られるマルセル・プルーストから来ています。

僕は、以前一度あの長編の「失われた時を求めて」をトライしたけど、すぐに挫折した思い出があります。

Springer によると

Proust Effectは、

This is based on a sensory experience described by Marcel Proust in Remembrance of Time Past. The episode involves tasting a small cake dipped in tea, and being suddenly flooded with a childhood memory.

「失われた時を求めて」の中で、ケーキを紅茶に浸して食べようとした時に、子供の頃の記憶が突然蘇ってくるシーンがあるんですね。
それ故、Proust Effect。

どうやら科学的には、匂いを嗅ぐプロセスが脳の記憶を司る部分に近い所でおこなわれているので、見たり聞いたりするよりもっと直接的に記憶の結びつきがあるらしい。

ということは、、、何か難しい単語を覚える時には、特別な匂いを嗅ぎながら覚えるといいんでしょうか?
思い出せない時は、その匂いを嗅ぐと思い出せる?

でも英会話中に匂いを嗅ぐのは・・・変なオジサンなのだなぁ
・・・

それじゃまた次回!
See you next time!