ヨーロッパの鉄道の流儀

ヨーロッパの鉄道の流儀

英会話タイムトライアルで、「My first “ オモテナシ ” のりもの編」を放送していました。

駅での案内のシーン

改札口の横の階段を使ってください。
Use the stairs next to the ticket gate.

指定席は、発券窓口で買えますよ。
You can get a reserved seat at the ticket counter.

切符を無くさないでね。後で必要になりますよ。
Don’t lose your ticket. You’ll need it later.

意外とこんな日常の言い回しは、とっさに出てこないんじゃないかな?

さてこのレッスンの中で、講師のスティーブ・ソレイシーさんは、
「日本ほど電車が普及している国から来た人ばかりではありません。そこでおもてなしの気持ちを持って・・・教えてあげれるといいですね」
とコメントしています。

それを聞いて僕は、数年前のヨーロッパ出張を思い出したんです。

ヨーロッパでは、切符を持たないでホームに入れる場合が多いけど、
“ もし切符を持ってないのが発覚すると、すごい罰金を取られるので注意したい ”
なんて言われますね。

まあ、慣れていない場所の鉄道に乗るときには、こちらも緊張している場合が多いからフツーは正しくチケットを買います。
問題は、チケットを買った後です。

チケットを刻印しないと罰金

イタリアのヴェネツィアへ仲間といった時のこと、4人の仲間と仕事の合間の日曜日のヴェネツィア観光、、、緊張感はありませんね。

ヴェネツィアは本土と鉄道橋で結ばれた島なのだけど、本土側の安いホテルを予約した僕たちは鉄道でヴェネツィアへ。
逸る気持ちでチケットを購入した後、ホーム脇の切符切り機に切符を差し込むのを忘れた僕たち4人組。
(この切符切り機は意識しないと何処にあるのか分かりづらいんです)

4人で対座シートに座って海を眺めていると車掌さんが、僕たちを狙ったように切符を確認しに来ました。
切符を見せると「切符が切られていない」と主張し始めました。

切符の自動券売機には、乗る電車の時刻まで表示されていて、確か数ユーロでした。

乗る時間まで表示された券売機で購入したと説明しましたが、
「切符切りの機械に通してない切符を使用すると罰金一人30ユーロだ!」
と車掌さんは主張して譲りません。

「切符を切らないと何回でも乗れるだろーが、、、」
というのが彼の言い分です。

英語が堪能な僕の後輩は、周りに聞こえるように
「こんなことってあるの?一人30ユーロ?」
「今日イタリアに着いてさぁ、切符を切らなきゃいけないなんて知らなかったよ(実は知ってたけど、、、)」
と他の乗客の同情をあおったので、
車掌さんは
「本来は4人分だけど、今回は2人分で許してやろう」
「さあ60ユーロ払いなさい」
となぜか少しディスカウント、、、

後輩はまだ納得していませんでしたが、僕の頭には

put oneself into someone’s shoes
人の立場なって考える

なるイディオムが頭に浮かんできました。

「まあ車掌さんにも立場があるんでしょう」
「どの国でも罰金を徴収する人がいるものさ」
と思って60ユーロをお支払いしました。

皆さんも海外での鉄道の流儀には十分注意しましょうね。

そんなちょっとほろ苦い思い出のあるヴェネツィアの電車ですが、ドイツでは切符の買い方の分からなかった僕たちに、わざわざ発券カウンターまで連れて行ってくれて切符の購入を手伝ってくれた青年と出会った事があります。
僕は単純だから、その後ドイツにはとても好感を持っています。

僕たちも、日本の流儀をちゃんと海外のお客さんに伝えられるように頑張りましょう。

それと海外で不条理な目にあった時は、周りの人たちの同情を集める英会話も学習しておきましょうか?

それでは、また次回!
See you next time!




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